ボイトレって実際効果あるの?効果が出るまでの期間と上達のコツ

ボイトレって実際効果あるの?効果が出るまでの期間と上達のコツ

ボイストレーニング(以下:ボイトレ)とは声質を高める上で欠かせない発声練習のことです。

主に声優や俳優など発声が重要なポイントである方々が行う声のトレーニングを言います。

また、ビジネスや日常生活に活かす声のトレーニングもボイトレと呼ぶようです。

昨今、大手の音楽教室だけではなく個人で運営しているボイトレ教室がかなり増えました。

以前よりも手軽にボイトレを行う環境が整い、多くの人がボイトレを行っています。

しかしボイトレを行っている、または検討している中でで以下のような疑念を持つ方も多いのではないのでしょうか?

  • ボイトレは本当に効果があるのか?
  • 効果が有るとして、いつ頃効果が出るのか?
  • 早く上達する為のコツなどはあるのか?

この記事ではボイトレで得ることのできる効果や上達のコツについて紹介しています。

「これから始めるのに不安…」という方、また「上達を感じず焦っている!」という方は、ぜひ今後の参考にしてみて下さい!

目次

実際ボイトレに効果はある?

実際ボイトレに効果はある?

ボイトレへのモヤモヤを抱えている方がまず気になるのは「ボイトレは本当に効果があるのか」という点だと思います。

ボイトレには効果があるのか検証していきましょう!

効果はある!

結論から申し上げますと、ボイトレには効果が有ります。

人間の身体は鍛えると強くなります。更に出来なかったことを練習すればできるようにもなります。

スポーツで例えると解りやすいかもしれません。走るトレーニングをすれば足は速くなります。泳ぐ練習をすれば泳げるようになります。そしてトレーニングをすればするほど、何もしていなかった頃より記録は伸びていきます。

勿論、どこまで上達するかは元々その方が持っているポテンシャルにもよってくるでしょう。

しかし、確実に何のトレーニングもしなかった頃より「できる」ようになっていきます。

当たり前の事ですが、声も人間の身体から作られるものです。ボイトレで声を出す為の器官を鍛えることができれば確実に声は良くなっていきます。

上達するボイトレを!

ボイトレは自分にあった方法で行わないと、期待する効果は有りません。

的確に要所をおさえたトレーニングを積まなければむしろ逆効果になる場合もあります。 人間の身体の構造自体は基本的にみんな一緒です。

しかし、筋肉の付き方や身長、元々持っている声質や音域などには個体差が有ります。100人いれば100通り教える項目や指導方法が存在するのです。

またスポーツに例えて考えてみましょう。速く走れるようになりたい人が居たとします。

速く走る為には身体に対して様々なアプローチをする必要が出てきます。 走るときのフォームは?脚についてる筋肉は?肺活量は?実に多様な尺度から「自身の走り」を検証する必要があります。

そして十分に「自身の走り」に向きあった結果、自分の伸ばすべき部分を伸ばすトレーニングを行えば確実に速く走れるようになるでしょう。

逆に半端な考えで適当にトレーニングを選んでしまったらどうなるでしょうか?

フォームの矯正が必要なのに筋トレばかりしてしまったら?恐らくトレーニングの効果は出ないでしょう。

むしろ過剰な筋トレで脚を痛めてしまうかもしれません。 ボイトレも同じなのです。

自分の技術力やコンディション、各々の目的に応じて適切なボイトレをを行わないと効果が出ないばかりか、最悪の場合には喉が潰れてしまいかねません。

ボイトレを行ったが効果が無かった!という方は自身に合わないトレーニングを行っている可能性が高いです。

今一度この記事を読んで、自身のボイトレ方法を見直してみることをおすすめします。

ボイトレはスクールと独学どっちが効果的?

ボイトレはスクールと独学どっちが効果的?

ボイトレを行うなら、なるべくスクールを利用することをおすすめします。

ここで挙げる理由は以下の3点です。

  • 上達スピードが早い
  • モチベーションが維持できる
  • プロデビューのチャンスがある

改めて提示されて「確かに!」と感じる点もあれば「なんで?」と疑問に思う点もあると思います。

詳しく説明していきますので、1つ1つ確認していきましょう!

ボイトレスクールに通うメリット1 上達スピードが早い

ボイトレの効果に早さを求めるならスクールを選択しましょう。

というのも、独学でのボイトレは正しく声がでている感覚が掴みづらい傾向にあるからです。ボイトレで鍛える声帯や横隔膜などが正しく動いているかを目視で確認するのは不可能です。喉が開いているかどうかの判断も全て自分自身の感覚で下すことになります。

この正しく声が出ている感覚をつかめていない状態でボイトレを行うと結局、何が正解で何が不正解かわからず元の状態に戻ってしまうケースが非常に多いのです。これは非常に大きな時間のロスになります。

それにひきかえてスクールには講師の方々がいらっしゃいます。

音楽の知識や経験、更には指導経験まであるボイトレのプロの方々です。 その講師の方々が良いと判断したときの感覚を「これが正しい声の出し方か!」と自分に落とし込んでいくことがスクールを利用すると可能になります。

その為、自分にあったボイトレ方法を早く見つけることができるのです。

ボイトレスクールに通うメリット2 モチベーションの維持

ボイトレは独学よりもスクールの方がモチベーションは上がります。

理由は2つあります。

独学だと出会えない音楽仲間ができる。

ボイトレスクールでは音楽イベントを開催していることが多く、音楽を通して知り合い・友人が増えます。この音楽仲間が自分では気づかない上達を教えてくれるキーパーソンになるのです。

実はボイトレを行うほとんどの人は効果を感じないままカラオケや発表会などで歌い、そこで初めて仲間に「上手になったね!」と言われて気づくのだとか。 独学だとなかなかボイトレのレビューはもらえません。

効果が出ているのに自分で勝手に「効果が無い」とやめてしまうのは大変もったいない事です。

独学では得られない適切なアドバイスがもらえる。

ボイトレスクールを利用するともれなく講師の方が「ここは上達している」とか「ここはしっかり練習する事!」などアドバイスをしてくれます。今やるべきことが明確になるので、練習に集中できるのです。

独学でボイトレしていると情報過多になりがちです。あれもこれもやらなければ!と焦るばかりで全く練習が身にならない状態になってしまいます。適切なアドバイスも練習を続けていく鍵になるのです。

ボイトレスクールに通うメリット3 プロデビューのチャンスがある

プロを目指す人はボイトレスクールを利用した方が絶対に有利です。 ボイトレスクールのバックアップ制度があるからです。

大手のボイトレスクールの場合、スクール内のオーディションに止まらず大手レコード会社や芸能プロダクションへの推薦・オーディションへの参加などをサポートしてくれます。

オーディション用のプロフィール写真の撮影や音源のレコーディングなど、本格的なバックアップが期待できます。

更にスクールによってはYouTube配信などプロデビューするための最新ノウハウを指導してくれる場合もあります。 独学で活動するとこのようなサポートはなく、すべて自作となるので大変な作業となります。

さらに業界とのパイプがないことがほとんどなので不利な状況となってしまうのです。

ボイトレをすることで得られる効果

ボイトレをすることで得られる効果

ボイトレは確実に効果があるという事は上記で説明しました。

ではその効果は具体的にどのような形で表れてくるのでしょうか?

ボイトレの効果はざっくり大きくわけて4点あります。

  1. 音域が広くなる
  2. 声量がアップする
  3. 活舌が良くなる
  4. 話し方が良くなる

ここからはボイトレがどのように作用してこれらの効果が得られるのかを解説していきます。

さらに、ボイトレを行う事で得られる身体に嬉しい効果も解説しています。

特に初心者やこれからボイトレを行う方には必見の内容ですよ!

音域が広くなる

ボイトレに真剣に取り組んでいけば、苦手としていた裏声や自分が今まで出せなかった音域を自然と出せるようになります。

ボイトレではリップロールの練習や体幹を鍛えるストレッチを行うので、横隔膜や肺活量を鍛えることができます。

横隔膜や肺活量を鍛えることで喉や呼吸がリラックスし、柔軟な状態となる為、通りの良い声が出しやすくなるのです。

その結果、苦手な音域もよりスムーズに出すことが可能になります。

声量アップ

ボイトレを行っていく中で一番早く効果が出やすいのが「声量」です。

ボイトレスクールのほとんどが「音程」や「滑舌」などの練習よりも、まず先にこの腹式呼吸を学びます。

声が小さくて悩んでいる方はボイトレを行うことで、自然と大きな声が出せるようになります。

声が小さい原因の多くは恥ずかしさや自信の無さにあったりします。ボイトレで周りを気にせず発声を練習し、少しずつでも自信がついてくることにより、着実に声量が上がっていきます。

更にボイトレに取り組む場合は必ず腹式呼吸を学ぶことになります。

腹式呼吸とは胸を使わずにお腹だけで呼吸をするトレーニング法の一種です。腹式呼吸を行うと身体の横隔膜という筋肉が鍛えられ、大きな声や透き通った声を出すことが可能になります。

滑舌が良くなる

発声や音程だけではなく「滑舌」も良くなります。

ボイトレのなかで滑舌が良くなるトレーニングといえば、母音を意識した練習法が挙げられます。

これによって「ひらがなの発音練習」や「発音時の口の形」といったものが自然と身についていきます。

さらに、表情筋のトレーニングや口や舌の動かし方も学べるため、こもって聞こえにくかった声を明るくはっきりした声に変えることができます。

また滑舌の悪さとは自分では気づきにくいため、客観的に判断してもらうことが大変有効です。

日常生活での効能を挙げると、滑舌が良くなることで自分の意見を相手にハッキリと伝えることができるようになります。

ボイトレによって滑舌か良くなると、ビジネス上でのプレゼンや商談から日常会話などの際にも良い効果をもたらします。

話し方が良くなる

ボイトレで「声量」や「滑舌」などが良くなると「話し方」も良くなります。

上記でも少し触れましたが、滑舌を習得すると会議やスピーチなどでもスムーズに話すことができるようになります。

くわえて自分の考え、思いを相手に伝わるように話すことが可能になります。

また、発声を学ぶことでお腹から声を出し自信をもって大きな声で話すことができるようにもなります。

その為「大衆の前で緊張してしまう」とか「批判されたらどうしよう」という気持ちの緩和につながるのです。

その他にも嬉しい効果が!

ボイトレには声だけでなく、身体の様々な部位に効能をもたらします。

表情筋を動かすことで得られる小顔効果や腹式呼吸によるダイエット効果、発声練習の姿勢矯正による猫背・肩こり解消なども期待できます。

以下で詳しく説明していきますので、興味のある方はチェックしてくださいね!

小顔効果

顔の筋肉は普段から意識して動かすことの少ない部位ではないでしょうか。

しかし、ボイトレを始めると顔全体を動かし、表情筋や舌を動かすトレーニングを行います。

また、歌や声で表現していく中で必ず顔の筋肉を緩めることも大切になってきます。

このように意識して顔の筋肉を動かすことでたるんでいた筋肉が引き締まり小顔効果を得られます。

歳を重ねていくと顔の筋力が落ちてしわやたるみ、表情の暗さなど印象を老けて見せる要素も増えていきます。

ダイエット効果

ボイトレで必ずと言っていいほど練習する呼吸法に腹式呼吸があります。

この腹式呼吸ですが実は脂肪を活発に燃焼させる呼吸法なのです。

ですから続けるとお腹周りがスッキリしてきます。 また、声を出すという行為は運動です。

多くのスポーツや運動がそうであるように、体が硬いとなかなかうまくできません。

なので緊張感を取り去り、体を柔軟にして無駄な力を抜きます。そうすることで理想的な発声ができるようになります。

そして声を出すための器官である声帯は、身体の中にあるひとつの筋肉です。

声帯という筋肉を使っていい声を出すための基礎を築くには体全体の筋肉をトレーニングして理想的な体形になることも重要です。

したがってボイトレを行っていると以前よりもスリムになる方も多いのです。

猫背・肩こり解消

身体のバランスが偏っていると関節や背骨に変な負荷がかかり、痛めてしまうことがあります。

主な症状は肩こり・腰痛・足の痛みなどです。

ボイストレーニングでは正しい呼吸法と共に、発声に良いフォームを習います。声が無理なく出せる姿勢とは、頭から足先までが1本の線でピンと繋っているようなイメージです。

また、また腹式呼吸という深い呼吸をするためには腹筋と背筋を十分に使いますので日常湾曲している姿勢の矯正になります。 更に体のバランス感覚も鍛えられます。

このようにボイトレを続けていくことで、無理なく自然に美しい姿勢を習得することができるのです。

その他にも色々

人は生まれた時には自然な呼吸をしています。

しかし成長に伴う生活環境の変化により不自然な浅い呼吸になっていきます。

そのため十分な酸素が体内に取り込まれず心身共に不健康な状態になってしまう人が多いのです。

そこでボイトレの腹式呼吸を行うと、新鮮な酸素を大量に体内に取り込むことができるようになります。

また同時に、老廃物を輩出することができます。老廃物を外に排出することで、肌荒れや代謝の改善に役立つうえに心身ともにイキイキとしてきます。

さらに腹式呼吸を繰り返し行うことで、筋肉の欠陥収縮運動を行うことになります。

これにより血液循環が良くなります。血液循環が良くなることで、冷えやむくみの解消にも効果が期待できます。

ボイトレを継続して行うことで基礎代謝が上がり、体全体が健康になっていくことができるのです。

ボイトレに通ってから効果が出るまでの期間は?

ボイトレに通ってから効果が出るまでの期間は?

ここまで読んでくださった方が気になってくるのは「ボイトレの効果が出るのはいつ頃から?」ということではないでしょうか? この記事では以下の3つの視点からボイトレの効果はいつから出はじめるのかを説明していきます。

  • 自分が現在どのくらいのレベルなのか
  • ボイトレで目指すレベルはどのくらいか
  • どのくらいの時間をボイトレに費やせるか

どの視点もボイトレの効果が出るまでの期間を計るのに欠かせない視点です。じっくり確認していきましょう!

自分は現在どのくらいのレベルなのか

ボイトレを行ううえで今の自分のレベルはどれくらいか、またポテンシャルはどの程度あるのかを知っておくのは非常に大切です。 目標の地点との距離は現状の実力で変化するからです。

例えば、「音痴」と評価される人の「プロになって人を感動させる歌を歌う」という目標と「歌が上手い」と評価される人の「プロになって人を感動させる歌を歌う」という目標があるとします。 ボイトレを行う条件が全て同じだったとして、どちらの方が早く目標を達成できるか?という問いの答えは明らかです。

つまり自分の現在地によって目的地までの距離は変わってくるということです。また当然、目的地に辿り着くまでの時間もかわります。

この自分のレベルを知る作業は大変難しい作業です。特にボイトレを行う動機が「歌唱力向上のため」に行うのであれば、かなり判断がし辛いです。

歌は芸術であり表現だからです。何が優劣なのか?どこを目指せばいいのか?が非常に曖昧なのですね。

「現在最高音はmid2Fまでしか出せません。hiCまで出せるようになるにはどれくらいの時間がかかりますか?」 この質問へ正確に答えることは不可能に近いでしょう。そして何よりhiCが『優』で、mid2Fが『劣』という訳ではありません。

これが学校の成績であれば「現在の成績は現在Bくらいだから、Sに到達するまでこの程度の努力をこれだけの期間続ければ良い」といった指針を持つことができます。

しかしボイトレは人によって行う目的、望む効果が全く違うのでこのような計算は意味を成さないのです。

目指すレベルはどのくらいなのか

ボイトレで目指す目標のレベルによっても、効果が出るまでの期間が違ってきます。ボイトレで目指す目標地点は各々人によって様々です。

ボイトレの目的を「歌唱力の向上」と仮定し、目的までのレベルをざっくりと3段階に分けてみましょう。

  • 音痴克服レベル
  • カラオケマスターレベル
  • プロ歌手レベル

このざっくりと分けた3段階レベルで考えると、ボイトレの成果が出るまでの期間が大まかに設定できそうですね。

音痴脱却レベルを、ひとまず友達から「音痴!下手!」と言われないレベルとします。具体的には、カラオケに行っても上手いとは言われないが下手とは言われないくらいです。

カラオケスターレベルは、カラオケで友達から「上手い!」と言われそうなレベルとしましょう。歌いたい歌をある程度なら歌えるくらいです。 プロレベルは、皆さんが普段聴いている歌手と同等のレベルです。聴いた人が心動かすレベルです。

この基準で、上記で述べた現在地と目的地の考えに当てはめるとかなりわかりやすくなるのではないかと思います。

現在地つまり現時点で同レベルの人が3人いたとします。1人は音痴脱却レベルが目標で、2人目はカラオケマスターレベル、3人目はプロ歌手レベルを目指すとします。 その3人が同時期に同じ環境下でボイトレを始めたとしたら誰が一番早く「効果が出た!」と感じるでしょうか? 答えはもちろん、一番目標のレベルが低い1人目の方になりますよね。

どれだけの練習をできるか

実は1番に考えておかなければいけないのが、この「練習量」です。

当然ながら「毎日欠かさず練習している人」と「1週間に一回は練習している人」、更に「月に1回だけ練習している人」との間では成長スピードは雲泥の差がでます。

ですから、この「練習量」によってボイトレの効果が出る期間は簡単に変わってしまいます。おおよその目安も結局は「自分自身の頑張り次第」というのが、核心に近い答えだったりします。

ボイトレに限らず、スポーツや勉強などにも同じことが言えますね。 けれども人間は、心が弱い生き物です。なので、効果が出る期間を意識してしまうのは無理もない事ですよね。

大概の人が「ゴールが見えると頑張れる」という価値観の人なのではないでしょうか。 ただし、いくら先の事を考えてもたどり着くところは「自分はどうやって前に進んで行くか」になってきます。 そこで挫けず続けられるかどうかでボイトレの効果が早く出るか、遅くなってしまうかが決まってくるのです。

まずは1年頑張って、そこからスタート!

およその目安 毎日1時間〜くらい練習するとして、 音痴脱却レベル 1年くらい カラオケスターレベル 2~3年くらい プロ歌手レベル 5年~ この目安を見てどう感じたでしょうか?

各々「妥当だな」「長いなぁ…」「短すぎない?」と色々な意見があると思います。 どう感じるかは人の自由です。

しかし、もしもあなたが「長いなぁ…」と思ったとしたらボイトレの捉え方が少し甘いのかもしれません。 ボイトレの効果が出るまでの過程はスポーツと通ずるものがあります。

先ほどから例え話にスポーツのを持ち出していたのはこの為です。 サッカー、テニス、野球など、どのスポーツにも言える事ですが初心者が一気に上手くなることはまずありません。

ごく稀に素晴らしいセンス、才能を持った方があっという間にプロになったりしますが、それは一部の天才にしか起こりえないことです。 だいたいの初心者がスポーツを始め、毎日欠かさず練習したとしても、 初心者脱却レベル 1年くらい 活躍できるレベル 2~3年くらい 凄く上手いレベル 5年~ これくらいは年数がかかるのではないでしょうか。

ボイトレの効果が出る時間や期間は、人によって大きく変動するものです。なので一概に決められまぜんが「思ったより時間はかかる」という事は頭に入れておいた方が良いと思います。 というのも「声はすぐに良くなるもの」という考えや教えが世の中に沢山あります。キャッチコピーなどでも「数時間で歌が上手くなる・30分で高音が出せる・1週間でマスター」という言葉がもてはやされていますよね。

しかし、このようなうたい文句は基本的に実現不可と考えるべきです。たとえできたとしても、それはその場限り、または瞬間的できるドーピング的な方法です。 もちろんこの種のキャッチコピーはいわゆる「掴み」みたいなものだ、と理解している方もいらっしゃると思います。

しかし中には鵜吞みにしてしまう方もいらっしゃるでしょう。 なのでここではっきり言ってしまいますが、ボイトレに「すぐに結果を出せる方法」などは存在しません。 考えてみれば声のトレーニングって結構特殊ですね。不思議と「できる!」って思ってしまうのですから。

こういう文言がそれらしく感じるのはやはり「声」という普段使っているものだからという理由があるのだと思います。 普段使っているからこそ「できるかも?」、「コツさえ掴めばいけそう!」と感じることも多いにありそうです。

しかし、これが声じゃなくて筋トレなら?「数時間でマッチョになれる!」「30分で腹筋がバキバキに!」「1週間で筋肉10キロのパンプアップ!!」…なかなか厳しそうですよね。かなり衝撃的な文言ですが、先ほどのキャッチコピーも言っているレベルは同じなのです。

ボイトレは筋トレなどと同じ分類だと考えましょう。 今日のトレーニングが明日には反映されるわけではない。だからこそ苦しいのがボイトレですが、積み重ねていくことで大きな成果を生み出すと考えられると良いですね。

ボイトレでより上達するためのコツは?

ボイトレでより上達するためのコツは?

ボイトレは1日にしてならず、とはこれまでに延々と説明してきました。

しかし、「楽をして早く」という考えと、「練習した分だけ着実に成長していきたい!」という気持ちは全く別の物です。 きっとボイトレに真剣な誰しもが練習を無駄にしたくない!より成長したい!と願うはずです。

そこで「練習時に気を付けるべきポイント」をピックアップしました。

  • 目的を明確にする
  • レッスンを記録する
  • 積極的に質問をする
  • できるだけメモをとる

これらを意識することで格段にボイトレの効果に差がつきます。 また、最後には「ボイトレでなかなか成長しない人」の特徴についても解説しています。 効果的なボイトレをしたい方はぜひチェックしてくださいね!

目的を明確にする

ボイトレは自分自身がやるべきことを理解していないと効果が半減してしまいます。 講師に頼るところと、自分で頑張るところはちゃんと区別しないと一向に上達しません。

よくあるボイトレの流れは、

  1. 課題への基礎練習(準備運動など)
  2. 課題の実践
  3. 講師からのアドバイス
  4. アドバイスを基に練習

の順に進んでいきます。

実はこのボイトレの流れで講師がやってくれるのは3番のアドバイスのみです。

残りの基礎練習、課題の実践、アドバイスを基にした練習は自分自身で考え判断しないといけないのです! 常に何のためにボイトレを行うのか、そしてどう練習したら良いのかを考えることで講師のアドバイスが活きてきます。

レッスンを記録する

ボイトレスクールなどで教わったことのうち、約80%は忘れてしまうと心得ましょう。

人間の脳は、同時にたくさんのことを覚えることができません。そこで、レッスンを録音させてもらいましょう。それを後から聞き返すと効果的です。

そうやって復習することで「ああ、確かにこんなことも教わったな!」と思い出せます。 ボイトレレッスンの記録はかなり効果的な方法ですが、実行する人は残念ながらほとんどいません。

だからこそ、ボイトレレッスンを記録することで他の人と大きく差をつけることができます。 ボイトレの講師に「後から復習をしたいので、録音しても良いですか?」とお願いしてみましょう。

恐らくほとんどの講師が「なんて熱心な生徒なんだ!」と喜んでくれるはずです。

ちなみに録音にはスマートフォンの録音機能を使うと良いです。スマートフォン内に記録が残っていればどこでも聞いて復習できます。新しく道具をそろえる手間も無く、一石二鳥です。

積極的に質問する

レッスンを受けたり自分で練習をしていると、疑問が生まれてきますよね。 それを、すかさずメモしておくようにします。そして、次にボイトレのレッスンを受けるときに、先生に質問するようにしましょう。

「こんなに質問をして大丈夫だろうか」と考える人がいますがそんなことは心配無用です。 熱心な講師ほど、あなたの質問を喜びます。

なぜなら、質問をするということは、やる気があるという証だからです。 逆に、質問されることを嫌がるようなら、あまり良い講師だとは言い難いです。ボイトレスクールを変えることも検討した方が良いかもしれません。 質問をメモしておき、レッスンで解決することで、毎回のボイトレを効果的に行えます。

できるだけメモを取る

ボイトレを行う際は、なるべくメモを取りましょう。主にメモを取るポイントは「ボイトレを行っていて気づいた点」です。 メモを取ろうとすると、講師に言われたことをそのまま書きがちです。

しかしそれだとメモを取るのに忙しくなり、レッスンに集中できなくなります。講師のアドバイスなどを確認したいときはメモを取るより、録音しておいたものを聞き返す方が早いし正確です。

なのでボイトレを行っている最中、自分でふとした瞬間コツに気づくことがあります。

具体例としては「『い』を少し『え』のように発音すると喉声になりにくい」などです。このような「ふと気づいた」ことは、すぐに忘れてしまいがちですよね。

そのうえ、一回でも忘れてしまった気づきは、なかなか思い出すことができません。気づいた瞬間に逐一メモをとる。これを毎回行うだけで、効果をより強く実感できるようになります。

なお、メモはできるだけその場ですぐに取るようにしましょう。「帰ってから書こう!」と思っていると、とろうとしていたメモの内容どころかメモを書くことすら忘れてしまいます。

自主練はよく考えてする

ボイトレスクールに通うだけで、実際にボイトレをしない事には十分な効果は得られません。 ボイトレスクールは純粋に「上手くなる方法を教わる所」です。方法を知っただけで満足してしまっては上達は見込めないのは当然でしょう。

しかし、やみ雲に自主練をやれば良いというものでもないのがボイトレの難しいポイントです。 ボイトレを始めたばかりの段階では自主練がかえって逆効果になるケースもあります。

前述の通り声のトレーニングは感覚で行うものです。楽器のようにやり方を目視で確認し正解・不正解が判るものではありません。

なので講師と一緒にボイトレを行い、自分のなかで良い声が出てる感覚をつかみ反芻できるようになって初めて練習して良い状態になります。

それまでは喉を傷めるリスクや間違った声の出し方を覚える可能性がかなり高いので自主練をやらないでいた方が良い場合が多いのです。 ボイトレの自分にとって正しい方法が見つかったら自主練習を積み、理想の声を出せる感覚をより強固にしていきましょう。

レッスンはできるだけワンツーマンで!

先ほども述べた通り効果的なボイトレは人によって違います。 100人居れば100通りあるのがボイトレです。

なので、講師に自分にあったボイトレを探す手助けを求めるのが有効であるという事もお伝えしました。 その自分にあったボイトレを探すにはマンツーマンレッスンの方が有効です。

理由はグループレッスンよりワンツーマンの方が、講師が自分にかけてくれる時間が多くなるからです。 当然ですが講師が自分に対して指導する時間は、自分にあったボイトレの発見と上達の速度に比例しています。

ですから資金に余裕があり「早く上達したい!」という方はマンツーマンレッスンを選びましょう。

効果が出ない人の特徴

効果が出ない人の特徴

ここまで効果的な練習方法やマインドを主に述べてきました。

しかし、これほど効果的な手法が多くあるのにもかかわらず効果が出づらい人がいるのはなぜでしょうか?

そこで反面教師にするためにも、ボイトレで「効果が出ない人」の特徴をいくつか挙げてました。 自分に当てはまる項目は無いか要チェックです!

頑固な人

歌に個性があることはとても素敵です。

しかし「自分はこれがいいから!」「絶対にこれは変えるつもりはない!」とあまりに自分流を強く前に出してしまうのは注意した方がいいかもしれません。 アドバイスを聞き入れられないため、上達のスピードは遅くなります。

また講師から指摘されたとき、すぐに言い訳をしたり高圧的な返事をしたりする人、素直に受け入れられない人などもボイトレの効果が出にくいです。

間違いを指摘されるのは気持ちのいいこととは言えませんが、「ここが改善されると歌がうまくなるんだ!」とポジティブに受け止めるとその分、上達のスピードは上がるでしょう。

苦手意識や恐怖心が強い人

声を出すことに対する過度の恐怖心や苦手意識はボイトレの効果を下げます。

理由は上達しているにも関わらず「まだ全然駄目だ!」と自己否定してしまい、納得のいくレベルまで声が良くなるのに時間がかかってしまうのです。

まずは、声を出すことに対する恐怖心や苦手意識をとり、「歌うのって楽しい!」「話すのが好き!」と思えるようなトレーニングを行うといいでしょう。

例えば、歌いやすい曲を練習して「これなら歌える!」という十八番を作る、普段生活していて思いついた話題を集めた「ネタ帳」を作るなどは手軽で良いかもしれません。

ネガティブな人

物事をネガティブに捉えてしまう人も歌の上達に時間がかかることが多いです。 褒め言葉もマイナスに捉えてしまうため最悪の場合、自ら「できた」という成功体験を壊してしまうことも…。

またこのような特徴を持つ人に限って「声を聴かせるべき人」を間違える傾向があります。 他人の努力を笑ったり、からかったりするような人とは距離を置くべきです。それに「誰にも須らく褒められる素晴らしい声」なんてこの世に存在しません。

勿論、努力し続けても手に入りませんし、ましてや生まれ持って出てくることも無いです。

ですからボイトレを続けても自分の声を「好きじゃない」という人はいなくなりません。その事も肝に銘じておきましょう。 冷静に「他人の言葉がもつ意味」を考え、正しく自己防衛する。それができるとボイトレでも素晴らしい結果が出るのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしょうか。ボイトレの効果の有無をはじめトレーニング期間、練習するうえでのマインドについて紹介しました。 ここまで読んでくださりありがとうございます!

昔やっていたが効果が無かった方は過去のボイトレを振り返り、自分の成長を妨げないボイトレで再チャレンジしてみてください。 今ボイトレの効果が出ず伸び悩んでいる方はこの記事を参考にして、問題点が無いか洗い出してみてください。

ボイトレを実践するかどうか迷っている方は「まずは1度やってみよう」という精神でやってみてくださいね。

以上が「ボイトレって実際効果あるの?効果が出るまでの期間と上達のコツ」でした!

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